2012年2月12日日曜日

ユニバーシティ・ガバナンスについて


少し古い記事ではあるが非常に興味深い記事があった。

大阪市の橋下徹市長は、市役所内での全会議を原則公開し、市民から寄せられた意見、予算の編成過程などを全てホームページで公表する「オープン市役所(仮称)」を進める方針を決めた。(2012年1月19日06時04分  読売新聞)
これは画期的な方針である。大学でもこのような改革が不可欠である。大学の抜本的な改革、オープンな大学のための最も重要な方策のいくつかを挙げてみよう。

1) 学校法人が外部からの評価に耐える財務情報を公開する
東洋経済は、毎年秋に大学四季報として財務データを公表している。しかし、東洋経済に掲載されているのは主な大学であって、総数は非常に少ない。
ちなみに、私は、自分が所属している大学で、東洋経済の全国平均データを大学のデータと比較し、経営改革の必要性を提起したが、関心を持ってくれた教職員は少なかった。
重要なのは、外部の専門家が評価し、大学の財務的な問題点を明らかにし、改革の方向を示すことだと思う。

2) 教授会の議事録を全面的に公開する
経営側の対応の遅れと同様に、大学改革の遅れの原因となっているのが、教授会のあり方である。
大学の研究と教育が、社会全体と、学生・保護者の求める内容となるためには、外部の意見が教授会に反映することが必要である。今のところ、そのような制度的な保障がほとんど無い。そのためには、まずは教授会の議事録を全面公開し、外部からの批判を受け入れることから始めるべきである。

私は、以上のような課題を、ユニバーシティ・ガバナンスの確立と呼んで、学部長時代から取り組んできた。これもまた、関心を持たれることは少なかった。
ユニバーシティ・ガバナンスの確立は、コーポレート・ガバナンスの確立と同様、きわめて重要な課題となっている。ただ、コーポレート・ガバナンスの場合には、企業は株主のものであるという考えが比較的良く浸透しているが、ユニバーシティ・ガバナンスの場合には、誰のものかが必ずしも十分に明確ではなく、どうしても構成員である教職員のものであるという考えが維持しやすい。しかし、これが大学改革を妨げる最大の障害である。

ブログのTOPブログの目次新保博彦のホームページ

0 件のコメント:

コメントを投稿