2025年2月27日木曜日

私の研究チャンネルに、3つめの動画「戦間期日米のコーポレート・ガバナンス」を作成・掲載しました。

私の研究チャンネルに、3つめの動画「戦間期日米のコーポレート・ガバナンス、Corporate Governance in Japan and the United States in the Interwar Period」を作成・掲載しました。


その動画の説明欄に記載した内容は以下の通りです。
「 「戦間期日米のコーポレート・ガバナンス」は、4つの章からなっています。
 1 戦間期アメリカのコーポレート・ガバナンス、2 戦間期日本のコーポレート・ガバナンス、3 戦間期日本の金融証券市場、4 まとめ
 なお、戦間期は、第1次世界大戦と第2次世界大戦の間の時期を指します。
 1が明らかにしたように、戦間期アメリカでは、株式が広範囲に分散して所有され、株式の所有と経営が分離し、経営者が経営の実質的な支配権を獲得しているコーポレート・ガバナンスのあり方である経営者支配が、広く受け入れられ、アメリカ企業の発展に貢献しました。
 2においては、戦間期日本では、戦後に発展したメインバンク・システムとは異なって、企業においても銀行においても、市場中心型コーポレート・ガバナンスが支配的だったことを明らかにしました。特に後発の新興財閥をはじめとする有力企業では、その特徴が顕著でした。
 以上の意味で、戦間期日本とアメリカのコーポレート・ガバナンスは、基本的に共通の特徴を持っていました。
 戦後の日本では、第2次世界大戦の敗北による、金融・証券市場の解体という特殊な条件の下で、融資や株式の相互持ち合い、さらには役員の派遣などを通じて発展した、銀行を中核とした企業間の相互関係である、メインバンク・システムが支配的になりました。
 しかし、メインバンク・システムは、1980年代後半から90年代初頭におけるバブルの形成と崩壊をもたらして衰退し、その後、戦間期に発展した市場中心型コーポレート・ガバナンスが、再び幅広く受け入れられつつあります。」