今年の夏休み、たまたまニューカレドニア(Nouvelle-Calédonie)に行くことができた。天国に最も近い島と呼ばれているこの島に行けたことは、定年前の私にとっては偶然ではないのかもしれない。
そのあまりにも美しい島々の写真を撮ろうとしたが、結果的には満足いく写真がそれほど無かった。あまりにも強烈な光をうまくコントロールできなかったからだろうか。
そこで、現地で購入した、L'Ile des Pin - Kunié et ses horizons, Éditions Pétroglyphes, 2007を紹介してみたい。この本はAmazonでは販売していないので、現地で買うか、出版社に直接に問い合わせしないといけないのかもしれない。貴重な作品なのに、本当にもったいない。
今回の旅行の最初は首都のヌーメアに着くところから始まった。泊まったホテルが持つ海岸も広く遠浅で、数十メートル沖まで歩いて行くことができるほどだった。もちろん、さまざまな海のアクティビティがとても盛んである。
今回の旅行の最大のイベントは、上記の書籍の名前にある、イル・デ・パン(L'île des Pins (Kunié en langue kanak))に行くことだった。ヌーメアから国内線で25分、比較的近いが、便が多くないので、移動には時間がかかる。
まず着いたのは、島の南西部クト・ビーチである。写真(同書、p.14-5)の通り、真っ白な砂浜が延々と続き、海は透明で深く青い。
ビーチの中心にあるホテル・クブニーから海岸を歩き始めたが、写真の向こうにある海岸に着くには相当の時間がかかる。
クト・ビーチのちょうど反対側、島の北東部にあるのが、オロ湾である。(同書、p.44-5)である。この写真は、そこで天然のプールと呼ばれている場所である。
ここに行くには途中で車を降り、このプールから流れ出ている美しい川を遡って行くことになる。
クト・ビーチよりさらに水の色が濃く澄み切っている。
この近くにはホテルもあるが、この美しい自然は保たれている。イル・デ・パンには、これら以外にも美しい場所はたくさんある。
ところで、ニューカレドニアは、フランスでも特殊な地方行政区画「特別共同体 (a collectivité sui generis)」である。民族の構成は、メラネシア人が42.5パーセント、フランス人を中心とするヨーロッパ人が37.1パーセントである。(以上は、Wikipedia)2つの民族が、ほぼ同じ割合となっているため、微妙な均衡が保たれているように見える。ヌーメアでもメラネシア文化とフランス文化が共存していて、ガイドブックが言うように、プチ・パリの雰囲気が漂う場所がいくつもある。
自然の美しさとともに、この土地の文化の独特さがとても興味深い。日本人がもっともっと訪れて欲しいと思う。ニューカレドニアの基本情報は、観光局から入手できる。
ところで、最後に全く私事なのだが、このツアーの帰り道、クレジット・カードや現金などの重要なものを入れていたリュックサックを近鉄電車内に置き忘れてしまった。気がついてすぐ近鉄に問い合わせたが、そのままの形ですぐに見つかった。届けていただいた方は名前も告げずに去られたという。届けていただいた方に、この場を借りて心からお礼を申し上げます。
また、このような安全な国で生活していることが、改めて本当に誇らしく思った。
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