2012年4月11日水曜日

奈良公園の桜

日本の最も美しい季節、桜の満開の季節がやってきました。
奈良公園の桜もそろそろ満開、一部は散り始めています。今日は雨なので、散るのも早くなるかもしれません。今日は、日本の桜を見るために、いつもより外国人観光客が多かったようです。
(Blogの背景は、奈良公園ではなく、生駒山を背景にした桜です)



向こうに若草山と公園一帯を望みながら咲いています











桜と緑が見事にコントラスト、そのうちに奈良公園も緑一色に












そろそろ一部は散り始めています











(2012.4.12追記)
100周年を迎えたワシントンの桜祭りの桜はもう散ってしまったようです。
今年は、桜祭りの一環として、日本を代表する画家伊藤若冲の展覧会、Colorful Realm: Japanese Bird-and-Flower Paintings by Itō Jakuchū (1716–1800)が、National Gallery of Artで開かれています。

改訂版を作成しました。(2013.3.31) 奈良公園の桜、改訂版、Cherry blossoms in Nara Park

ブログのTOPブログの目次新保博彦のホームページ

2012年4月7日土曜日

シャープと台湾ホンハイの提携、Alliance between Sharp and Hon Hai


「シャープは3月27日、EMS(電子機器の受託製造サービス)で世界最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業と資本業務提携すると発表した。鴻海グループがシャープ株の約10%を取得し、事実上の筆頭株主となる。」(日経、「シャープ、国際分業で再建急ぐ 鴻海が筆頭株主に」、2012/3/27 23:30
シャープの側のねらいは明確であり、日本の各紙でも詳しく紹介されている。液晶パネルの価格が暴落し、経営が急速に悪化しているからである。ホンハイとの提携で液晶の安定的な供給が可能になる。

ホンハイは世界最大のEMS (Electronics Manufacturing Service, 電子機器の受託製造サービス)として、アップルへの供給をはじめ、時代をリードする製品を次々と世界市場に供給してきた。今や、ホンハイ抜きにして、最新の電子製品は語れない。
しかしながら、実はホンハイの経営もまた苦しい。売上高は台湾電子企業で圧倒的な規模を維持しているが、利益率は決して高くない。最近になってやや低下傾向も見られる。
また、最大の生産基地中国で、賃金の低さや労働条件の悪さが批判の的となり、今改善を進めざるを得なくなっている。これが実現されると、利益率はさらに低下する恐れもある。こうして、ホンハイも日本企業との提携による高度の技術の導入は、急を要する課題なのである。

この提携がどのような結果をもたらすかはまだ明らかではない。今後、シャープからの投資も行われ、相互投資の形態に発展する可能性もある。ホンハイ優位のみが結果となり、シャープのいっそうの衰退がもたらされる可能性も否定できない。
しかし、日本企業にとって台湾企業との提携は、それぞれの得意分野が異なること、などの理由で、国境を越えた提携としては、最も可能性のある提携のひとつであると思われる。したがって、日本企業は、この提携の先に新たな可能性を見つけ出す必要があるだろう。

このテーマについての、私の詳しい最新の研究は、以下をご参照ください。(英語版です、近日中にデータとして掲載します)なお、一部は以下のブログで、日本語で掲載しています。
日本と台湾の関係を広く検討した、私のブログは、本ブログの2012年1月17日をご参照ください。

ブログのTOPブログの目次新保博彦のホームページ